[15日 ロイター] – 米農業機械大手のディアは15日、2024年度の利益予想を下方修正した。借り入れコスト高と農作物価格下落の影響で農家が高額な農業機械の購入に消極的になっていると説明した。
農家の間では小型トラクターを中心に経費を見直す動きがあるという。24年度の純利益は75億─77億5000万ドルになるとの見通しを示した。新たな予想値は従来の77億5000万─82億5000万ドルとアナリスト予想の79億3000万ドルを下回る。
同社幹部は決算説明会で、ウクライナ戦争の影響で商品市況の混乱が続く中、同社の農業機械に対する需要が中・東欧で低調になるとの見方を示した。これらの地域では最近の異常気象で農作物の収穫に影響が出ており、農家の収益が圧迫されている。
ディアの最大部門である生産・精密農業機械の売上高は、第1・四半期(11─1月)に前年比7%減少した。機器事業の売上高は前年比8%減の105億ドルだった。市場予想の103億ドルを上回った。
第1・四半期の純利益は17億5000万ドル(1株当たり6.23ドル)に減少した。LSEGがまとめたアナリストの1株当たり利益予想は5.21ドルだった。